2017-08

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library 02

外がオレンジ色に染まり始め、図書館も閉館時間が近づいた頃、
背の高い一人の若い男が両手いっぱいに本を抱えて入ってきた。

「ウィル、スィール、こんにちは。遅くなっちゃったね、ごめん。」

「ストロフスさん!」

双子が同時に嬉しそうに男の方へと走って行く。

「なかなか最後の一冊にあった魔法を解読できなくてね。でも、面白いものも見つけたよ。ウィール、全ての窓のカーテンを閉めきってくれるかい?」

ストロフスは、持っていた本のうちの一冊をパラパラとめくり出した。
ページをめくるたびにキラキラとした光が舞い、子供たちは「わぁっ」と声を上げる。
ストロフスが「ここ。」と言いながら本を開いてテーブルへ置き、ページに書かれた呪文を指でなぞりながら読み上げた。


カタカタカタカタッ


本が小刻みに動き始め、ページから光が円を描いて飛び出してくる。
ウィルは好奇心いっぱいな瞳で光を眺め、スィールは少し驚いたようにストロフスの服の裾をぎゅっと掴んだ。

「大丈夫、見ててごらん。」

ストロフスはスィールの肩を抱きながら、仕上げの呪文を唱える。
すると、ポンッという軽い音と共に、円を描いて大きくなりながら宙を上がっていた光がキラキラと何千もの粒へと分散し、図書室全体へと舞い散った。

大小様々な大きさ、色、明るさとなって輝く光を見上げ、それまで少し怖がっていたようなスィールが目を輝かせて叫んだ。

「星だぁあ!」

「そう、プラネタリウムの魔法。最後の光の分散魔法がなかなか難しくてね。でも上手くいってよかった。綺麗だろう?」

「うん!」

ウィルとスィールは思わずテーブルの上に立って、ゆっくりとその場で回りながら目の前に広がる星空を眺めた。

しばしプラネタリウムを楽しんだ後、ストロフスは本をそっと閉じ、

「さて、と。ウィル、頼んでおいた本は見つかったかな?」

「うん、ちゃんと探しておいた!」

朝方、管理室の奥から引っ張り出した魔法書をストロフスに手渡すと、それを受け取った彼は表紙の埃を丁寧に手で払い落とした。

「ありがとう。これで最後かな・・・。」

本を鞄へと入れるストロフスは、「あ、そうだ」と何かを思い出したようにジャケットのポケットに手を入れ、小さな石を二つ取り出した。

「はい、守石。今回は少し大きめで力も強いから、きっとこれからの君達をしっかりと守ってくれるよ。」

かすかにブルーに光る透明な石をウィルとスィールそれぞれに手渡すと、二人は「ありがとう!」と言って大事そうに石をポケットにしまった。


「ストロフスさん、あの・・・」


スィールが少し遠慮がちにストロフスに声をかける。


「あぁ、わかってるよ。今夜はなんの本を読もうか?」

ストロフスは優しい笑顔をスィールに向け、頭をぽんぽんと撫でた。


「僕、もう読んで欲しい本決めてあるんだ!」

「晩御飯も一緒に作ってくれる?何にしようかな〜。」


双子は図書館の戸締りを確認すると、嬉しそうにストロフスの手を引き、管理室へと戻って行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


こんな感じかな〜。

両親がいないのかな?
ストロフスさんがたぶん定期的にきてくれて、その時は晩ご飯を一緒に食べたり、寝る時に本を読んでくれたりしてたんですよね。
それが凄く嬉しい印象がありました。
本は双子分、ちゃんと二冊読んでくれてw

んー、いつの時代なんだろうな〜。
でも何か、ワクワクな毎日だったような気がする!


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library 01

1083213207_167.jpg



古い石造りの建物が並ぶ街。
朝になると中央通りにたくさんの店が並び、一日の始まりを忙しく過ごす人で溢れかえる。
その人混みを慣れた感じで一人の少年が足早に歩いていた。

茶色い服に茶色いペレー帽をかぶり、縁の細いメガネをかけている。
年は7〜8歳程度だが、年齢よりもしっかりした印象だ。

少年は目的の場所で足を止め、茶色い服のポケットから小銭を出して店主に声をかける。

「おはようございます!」

「あぁ、スィール!おはよう。いつものだね。もうできているよ。」

サンドイッチ屋の店主が、ハムとレタスを挟んだだけのシンプルなサンドイッチを二つ、
それぞれ白い紙に丁寧に包んでくれた。

「はい、どうぞ。」

「ありがとうございます。良い一日を。」

スィールはサンドイッチを受け取ると、また足早に人混みの中へと消えていった。


* * * * *


大きな通りを突き当たりまで行き左へ曲がって少し歩くと、大きく開けた土地に出る。
芝生が生い茂る中に少し大きめの一本道があり、新緑をつけたばかりの木が立ち並んでいた。

サンドイッチを片手に、先程とは違ってゆっくりとした足取りで一本道を歩くスィールは
木々を眺めながら目的地である小さな図書館へ向う。

街の建物と同じような石造りの図書館。
木製のシンプルなドアの鍵を開け、まだ中の灯りがついていないことに溜息を漏らす。
本棚が立ち並ぶ通路を抜け二階へと上がり、奥にある管理室に入り、サンドイッチをテーブルの上にそっと置いた。

「ウィルー?」

ペレー帽を脱ぎながら、双子の弟を探す。

「スィール、おかえり!今行くよ。」

数えきれないくらいの本の山にできた、子供が一人通れるかどうかくらいの隙間からウィルが出てきた。

「何を探してたの?」

「今日はストロフスさんが本を返しにくるからさ。次の参考書も今のうちに探しておこうと思って。あの人、いっつも誰も読まなさそうな魔法書とかばかりだからさー。」

ぶつぶつと呟きながらサンドイッチを頬張るウィルを眺め、ふふっと微笑みながらスィールがミルクをカップに注ぐ。

「あ、もう図書館を開ける時間だよ。」

「うん。」

二人は空になった皿とカップをシンクの中に無造作に置き、一階へとかけ降りて行った。



続く

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最近出てきた、スィール(チョコ)とウィル(私)の双子のお話です。
両親もいないのか、ふたりだけで図書館の管理人をやっているようでした。
まだまだわからないことばかりですが、とりあえず出てきた分を書いてみましたw

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